THE PEOPLE WHO BUILT THE NETWORK
J.C.R. リックライダー
「インターネットの父」と称され、銀河間コンピュータネットワークのビジョンを提唱し、IPTOの初代ディレクターとしてARPANETの礎を築きました。

人間とコンピュータの共生
J.C.R.リックライダーは心理学と音響学を背景に持ち、コンピュータを単なる高速計算機ではなく、人間の思考や創造を支える対話的な道具として捉えました。1960年の論文「Man-Computer Symbiosis」では、人間が目標設定や判断を担い、コンピュータが定型的な処理を補う協働の未来を描きました。
IPTOで築いた研究者ネットワーク
1962年、リックライダーはARPAの情報処理技術局(IPTO)の初代責任者となりました。タイムシェアリング、コンピュータグラフィックス、人工知能、ネットワーク研究へ資金を配分し、MIT、UCLA、BBNなど離れた研究拠点を結びました。各地のコンピュータと情報資源へ誰もがアクセスできる「銀河間コンピュータネットワーク」という構想は、後のARPANETを方向付けました。
インターネット史に残したもの
リックライダー自身がARPANETの機器やプロトコルを設計したわけではありません。しかし、コンピュータを通信メディアとして使う目的を示し、その実現に必要な研究者と資金を結び付けました。後任のアイバン・サザランド、ロバート・テイラーらが構想を引き継いだことで、対話型計算とネットワークは一つの研究計画へ発展しました。